なぜ転職サイトの求める人物像は当てにならないのか?当てにしてはいけないのか?

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転職サイトの企業ページを見ると、必ずといっていいほど「求める人物像」が書かれており、これを参考に応募する企業を選んだり、自己PRを考えたりする方もいると思います。

しかし実は、この「求める人物像」は全然参考にならないものです。

求人に書いてある「求める人物像」は当てにならない

求める人物像はあてにならない

「求める人物像」をよく確認してみると、曖昧で適当なことばかり書かれている気づきます。

「求める人物像」は曖昧・適当・誰にでも当てはまる

以下は某転職サイトでみつけた某企業の求める人物像です。

※某企業の求める人物像欄の記載

【こんな方を歓迎します!】
○自分の可能性に挑戦したい方
○達成感を味わいたい方
○自分の頑張りを、しっかり評価してもらいたい方
○社会人として早く自立したい方
○人を喜ばせることが好きな方
○プロとして真剣に仕事に向き合える方

一見すると転職サイトでよくある「求める人物像」です。

求める人物像:「自分の可能性に挑戦したい方」とは?

たとえば、「自分の可能性に挑戦したい方」というがあります。

しかしよく考えてみてください。「自分の可能性に挑戦したい」と思っている人なんてたくさんいます。

また、恐らくどの企業も「自分の可能性なんて興味ない」という人より、「自分の可能性に挑戦したい」という人を求めるでしょう。

そんな当たり前のことをわざわざ「求める人物像」に記載する意味はあるのでしょうか。

もっと具体的に「実務でWebデザインの経験がある人」「英語で仕事をした経験が3年以上ある人」といったように記載するべきなのではないでしょうか。

求める人物像:「人を喜ばせることが好きな方」とは?

ほかにも「人を喜ばせることが好きな方」というものがありますが、世の中に人を喜ばせることが嫌いな方がいるのでしょうか?

一般的な感覚を持った人間であれば、誰もが人を喜ばせることが好きなはず。

こんな誰にでも当てはまる要素をわざわざ「求める人物像」に書いて何の意味があるのでしょうか。

応募者がみたところで、何の参考にもなりません。

「求める人物像」すら書いていない場合もある

さらにひどい場合だと、「求める人物像」の欄に「求める人物像」を書いてない企業もあります。

たとえば「こんな人が活躍できます」「こんな人も活躍できます」といったように記載しているのです。

※某企業の求める人物像欄の記載

■こんな方が活躍中
・社会人未経験の方
・第二新卒、フリーターの方
・販売や接客で身につけたコミュニケーション力を活かしたい方
・初めての転職で不安だった方

■こんな方にぴったり
「初めての転職で不安な方」
「文章を考えるのが好き」
「SNSで写真をアップするのが好き」
「大手の企業で働いてみたい」
「仕事もプライベートもムリなく両立したい」
「結婚しても長く仕事を続けたい」

しかも活躍できる人の例が明らかに多すぎる。

3つ、4つというレベルではなく10つくらい書いてあります。

これだけ書いてあれば誰でも当てはまります。

自分に合うかどうかを判断するうえでまったく参考になりません。

「求める人物像」を鵜呑みにしてはいけない

求める人物像は参考にならない

曖昧、適当で当てにならない「求める人物像」の、最大の被害者は転職者(応募者)です。

「求める人物像」は当てにしても時間を無駄にするだけ

誰にでも当てはまる求める人物像をみて、この企業は自分に合っているに違いないと判断した応募者。

しかし転職サイトに記載された求める人物像は、応募者をたくさん集めるためにも釣り文句。

いくら時間をかけて履歴書を作成しても、時間をかけて企業研究をしても企業の、本当の求める人物像に合致しているわけではないので、採用されることはありません。

企業が設定した、適当で曖昧な求める人物像のせいで、企業研究、応募書類の作成など無駄な時間をすごすことになるのです。

だから転職サイトの「求める人物像」は当てにしてはいけないのです。

「求める人物像」は具体的であるべき

求める人物像とは本来、「こんなスキル、性格、素質を持った人を採用します」というものであるはず。

応募者は「求める人物像」を参考に、

応募した場合、採用の可能性はあるのか?
入社した場合、活躍できるのか?

といったことを判断します。

しかし先に紹介したような曖昧で適当な、誰でも当てはまるような「求める人物像」では、その企業のことは何も判断できません。

入社した後のことは何も想像することができません。

転職サイトの求める人物像はまったく当てにならないのです。

曖昧な「求める人物像」は企業にとってもメリットがない

求める人物像を具体的に記載するということは、応募者を絞ることになります。

たとえば求める人物像に「英語で仕事をした経験が3年以上ある人」と記載した場合、英語を使って仕事をした経験がない人は応募してきません。

逆に「英語に自信がある方」と記載しておけば、英語を使って仕事をした経験がなくても、TOEICである程度の点数をとる人や、日常会話レベルの人も応募してくる可能性があります。

「求める人物像」は具体的に記載するよりも、曖昧に記載した方が応募者を多く集められるわけです。

しかしそれは企業にとってメリットがあるとはいえません。

企業は採用にかかる時間と手間が増えるだけ

応募者をたくさん集められる反面、採用のレベルに満たない応募者がたくさん応募してくることにも。

応募者が多ければ、伴って優秀の人の数も増えるかもしれません。

しかし応募者が増えれば送られてくる履歴書・職務経歴書の数が増え、チェックに時間をとられます。

また面接をしないければいけない人数も増え、採用活動の余計な時間をとられることに。

企業の本当の「求める人物像」を知る方法とは?

ではいったいどのようにして求める人物像を探ればいいのか?

具体的に探るには以下の2つの方法が有効です。

  1. 企業ホームページから求める人物像を探る
  2. 転職エージェントに求める人物像を聞く

企業ホームページから「求める人物像」を探る

具体的には以下の箇所から求める人物像を探れます。

  • 社員紹介
  • 取り扱い製品・サービス
  • 取引先
  • 経営理念・社長メッセージ
  • 組織体制

たとえば取引先の業種や業態、企業規模などから、それらの企業と付き合うために必要な知識・スキルをイメージできます。

組織体制をみれば、主力事業や力を入れていない事業がわかります。そこからどんなスキル・経験が求められるかが推測可能です。

社員紹介で「求める人物像」がわかる

社員紹介で紹介されているのは社内でもエース級の社員であり、求める人物像を体現したような社員です。

たとえば社員紹介に高学歴に人ばかり紹介されているのであれば、その会社は高学歴の人を採用する傾向があると判断できます。

逆に高卒やFラン大学卒の人が紹介されているなら、学歴は関係なく実力で人を採用すると判断できます。

また紹介されている社員の性格や価値観を探ることで、その会社が好きな価値観や性格を判断可能です。

取り扱い製品・サービスで「求める人物像」がわかる

商品・サービスが

女性向けなのか、男性向けなのか?
高齢者向けなのか、若者向けなのか?
個人向けなのか、法人向けなのか?

といったこと観察するとおのずと求める人物像がわかってきます。

その他、求める人物像を探る方法は以下の記事で具体的に記載しています。

企業の「求める人物像」を知る方法【4つの方法を解説】
採用される自己PRをするには、企業が求めている人物像を把握することが非常に重要です。 企業が求めている人物像は基本的に募集要項に記載されていますが、その他にも様々なところから知ることができます。 面接対策をする際...

転職エージェントを使えば「求める人物像」がわかる

転職エージェントとは、プロのキャリアアドバイザーが転職の相談に乗ってくれたり、企業を紹介してくれたり、転職のアドバイスをくれたりするサービスです。

転職エージェントは、企業の人事から「こんな人を採用したい」というニーズ、つまり求める人物像をあらかじめ聞いています。

どんなスキルや経験、人柄の人間が欲しいのかを、採用担当者から具体的に聞いているのです。

もちろん転職エージェントから紹介してもらえる企業に限った話ではありますが、転職サイトに記載されている求める人物像よりも、よほど当てになります。

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