普通、自己分析といえば、自分の好きなこと、やりたいこと、向いていること突き止めるために行うでしょう。
しかしそのようなポジティブな面だけに焦点を当てるのでは不十分です。
転職で失敗したくないのなら「絶対にやりたくない仕事」といったネガティブな面も突きつめていきましょう。
目次
「好きなこと・やりたい仕事」だけでは不十分
普通、自己分析をする際には、自分の好きなことが何かを掘り下げて、それを仕事にできるように企業探しを進めていきます。
確かに「好き」なことを仕事にできれば「充実した社会人生活を送れるに違いない」と思いますよね。
しかし我々の「好き」という感情は“曖昧でもろい”ものです。
例えば、「感情がむき出しになるほど何かを好き」「どんなリスクもいとわないほど何かが好き」といった強固な好きという感情を持っている人はほとんど見たことがありません。
言うなれば「何となく好き」程度の感情でしかないのです。
「好き」という感情はもろい
しかも、何かきっかけがあればその“好きなもの”はすぐに嫌いに変わってしまう程度のものです。
異性に対しても、同性に対しても同じことが言えるはずです。何か一つのきっかけでその人を嫌いになってしまうことがありますよね。
仕事でも同じように、いくら好きなことを仕事にできても、何かのきっかけで、例えば納期に追われたり、人の評価が入ったりすると、それまで好きだったものを一瞬で嫌いになる可能性があるのです。
好きなことが嫌いになったら仕事は続かない
「好きなことができる」を理由に、その仕事に転職していた場合、その好きだったものを嫌いになってしまったら、仕事なんて面白くも何ともないでしょう、つらい日々の始まりです。
好きでもないことを毎日やらされる日々に嫌気がさして、また転職を繰り返すだけです。
だからこそ「好きな仕事・やりたい仕事」といったポジティブな感情だけを掘り下げる自己分析では不十分なのです。
ネガティブな感情を掘り下げる
好きなこと、やりたいこと、といったポジティブな面だけ掘り下げたのでは、希望の企業に転職できても後々失敗する恐れがあります。
そうならないためにも、ネガティブな感情もしっかりと掘り下げておくことが肝心です。
ネガティブな感情にこそ、あなたの本音が隠されています。
ネガティブな感情は強い
誰でも一度は、気が狂いそうなほどの怒りを感じたことや、生きている意味を問いたくなるほどのむなしさ・悲しさを感じたことがあるはずです。
しかもそのことを割とはっきりと覚えているはずです。楽しかったことはほとんど覚えていないのに。
怒り、憎しみ、虚無、悲しさといったネガティブな感情はポジティブな感情に比べ強くはっきりしたものなのです。
嫌いなものは変わらない
好きな人を好きじゃなくなった、好きだったものを嫌いになった、ということは日常的にあるでしょう。
しかし嫌いな人を好きなった、嫌いなものを好きになった、という経験をしたことはありますか?
ほとんどないはずです。嫌いな上司はいつまでも嫌いですし、嫌いな食べ物はいつまでも嫌いなはずです。
仕事でも同じように、嫌いな仕事はいつまでも嫌いです。
絶対にやりたくない・嫌いな仕事を明確にしろ
「絶対にやりたくない・嫌いな仕事」に就かないようにするためには、自己分析によってネガティブな感情を掘り下げる必要があります。
これまで経験した仕事の中で、「これだけは一生やりたくない」「こんな職場では働きたくない」「こんな社風の会社では働きたくない」といったものがあるはずです。
それらを明確にした上で、仕事探しをするのです。
それが成功すれば、最悪、絶対にやりたくない仕事を、やらなくても済みます。
絶対にやりたくない仕事をしなくてもいいのであれば、仕事を続けることはできるはずです。
絶対にやりたくないこと、嫌いな仕事、といったネガティブな面をとことん掘り下げ、その仕事をしなくても済むような会社に就職できるようにしましょう。